自動車事故と今後の腰痛のリスク:系統的レビューとメタ分析

【この記事はこのような人にお勧め】

・交通事故の後,腰が痛い
・交通事故の治療で困っている
・交通事故なんて無くなればいいのに

治療院を運営していると交通事故の患者さんは多くみられます。
もちろん、大きな負傷から軽度な負傷まで幅広くありますが、
むち打ちや腰痛など多くの方がいらっしゃいます。

正直、事故なんて起きなきゃよかったのにと思いますが、
起きてしまったものは過去に戻れません。
その後のケアだけでもベストな選択をしたいですね。

【論文】

この研究の目的は、
自動車衝突事故とその後の腰痛との関連性を調べたものです。
腰痛は世界的に多くある障害ですが、
それらの痛みと交通事故後の腰部の痛みとの関連を調べた系統的レビューになります。
多くの論文から適切にスクリーニングして、3つの記事より評価されています。

この論文を要約すると

・将来の腰痛の相対的なリスクは、自動車事故で負傷した後、2,7倍ありました。
・進行中の腰痛の63%は、以前の自動車事故の負傷に起因する可能性があります。
・事故をしてもケガをしなければ、将来の腰痛のリスクは高くなりませんでした。

となっています。

事故は本当に起こしたくないですけど、
やっぱりその後の影響はしっかりと出てしまっていますね。

【感想】

交通事故で、腰を痛める人は多くいらっしゃいますが、
やっぱり、その後の影響も有意に出ていますね。。
事故はもちろん起こしたくはないですが、
出来ればその後の影響は最小限にしたいものです。

残る腰の痛みをどこまで最小限に出来るかわかりませんが、
初期の段階で痛みを抑えれば抑えるほど、慢性化はしにくいのは明らかなので、交通事故は保険などがきいているうちにしっかりと治療をしたいものです。
日本の場合、自賠責保険が強制加入であり、治療や慰謝料をある程度の保証をされていますが、今後残るかもしれない腰痛のためにも、
しっかりとした治療、手続きをするのが望ましいですね。

参考文献/著者

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0001457519316884?via%3Dihub

本内容は科学的論文等に基づき考察したもので、必ずしも全ての人に当てはまる内容ではありません。実践しても効果が得られない場合、専門家に相談することをお勧めします。

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